ビジネスニュース  

生成AIロープレで営業力に讃岐うどん級のコシを!
脳下村塾 代表/日本プロフェッショナル講師協会 上級認定講師・組織開発ディレクター
毎田亜由美

 「営業研修で学んだ後、スキルが定着する営業ロープレができる相手が限られている」
 地方の中小企業の経営者の方から、このような声をよく耳にします。研修は営業理論やスキルの基礎を体系的に学べる絶好の機会です。お客様の脳タイプに合わせたアプローチ方法、提案の組み立て方、反論への応対原則など、知識を得ることで営業担当の方は自信を持って商談に臨めるようになります。しかし、実際の商談でスムーズに応対するには、野球に例えるなら、ルールやフォームを理解するだけでなく、実際にバッターボックスに立つような営業ロープレの継続が必要です。
 また、せっかく営業ロープレを実施しても、同僚同士の場合「あまり厳しく突っ込むと悪いかな」と遠慮が出て、本番に近い緊張感が得にくいことも少なくありません。その結果、実際の商談でお客様からの想定外の質問や反論に直面した際、言葉に詰まり、せっかくの提案も十分に伝えられない状況が生まれます。この“練習不足”は、営業力の底上げを目指す企業様にとっては、大きな課題と言えるのではないでしょうか。
 ここで力を発揮するのが生成AIです。最近のAIは文章生成にとどまらず、お客様役を脳タイプ別に自在に設定できたり、値引き交渉が厳しい購買担当、反応が鈍く沈黙の多い経営者、競合製品を強調するバイヤーなど、現実の商談に即したシナリオも作成可能です。AIは感情に左右されず、適切なタイミングでフィードバックも行うため、疲れ知らずの“稽古相手”として、必要なときに何度でも反復練習ができます。
 地方のある機械部品メーカー様では、研修で営業理論を学んだ後、生成AIを活用したロープレを週3回実践されました。生成AIロープレの実施方法への軌道修正を重ねることで、反論への切り返し、提案の伝え方、テストクロージングまでのスキルを格段に向上させ、半年後には成約率を20%もアップすることができました。経営者の方は「研修で得た知識を、日々のAIロープレで実践し、自社や営業担当者に合わせた方法を相談しながら継続できたことが成功の鍵」と語っていらっしゃいます。
 研修は営業力の土台を築く重要な場ですが、それを“使える力”に変えるには、日々のロープレ実践が不可欠です。生成AIを活用すれば、営業力に讃岐うどんのような強いコシをつけると同時に、練習量や成果をデータとして把握でき、投資対効果(ROI)の観点からも管理可能です。経営者としては、研修での知識習得とAIによる実戦訓練を組み合わせ、営業力の持続的な向上を戦略的に設計することができます。今こそ、生成AIによる、その企業様に合わせた営業ロープレの継続により、組織の成長を確実に描ける時代が到来していると言えます。
 
[トップページに戻ります]



香川ニュービジネスクラブ事務局
〒760-8576 香川県高松市亀井町6番地1 香川銀行内
TEL:087-812-5153 FAX:087-861-3504 E-MAIL: info@knbc.jp
All Rights Reserved Copyright(C) KNBC